婚活サイトを利用してマッチングした相手と初めて二人で会うことになった私。マイペースそうな職業建築士30歳か、面白そうな特許庁勤めの35歳のどちらか天秤にかけていました。ここはやっぱり職が安定している国家公務員は強いでしょ!との思いから特許庁勤め35歳の人と会うことにしました。

でも、超安定してそうな特許庁に勤めていたら、安定感求める女子たちから需要はありそう。なのに、35歳まで独身でいる人ってどんな人・・・(寒気)と若干の不安を覚えました。まあ、約束もしてるし、心の準備をして、待ち合わせ場所のもんじゃ焼き店に向かいました。すると、そこには目を疑うような人が現れたのです。

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年齢不詳、博士のような研究者現る!

対面してまず最初にビックリしたことはその風貌なんです。

休みの日にも関わらず白衣のような形状のコートを羽織りその男性は現れたのですが、ちょっと小太りで突き出たお腹に大きめの鼻を持った彼はまるでお茶の水博士・・・!

コートのポケットには研究材料でも入っているのかと思わせるほどの膨らみと、胸元にはいつでもメモを取れるようにしたいのかボールペンが差してあります。えっと、この人何者だっけ?と思い出すまでしばし時が止まってしまうほどの衝撃でした。

それでも一緒に食事をしないといけませんから、気を取り直してどうにか楽しもう!と、半ばやけくそで、いざもんじゃ店に入りました。

私は取引先のお偉いさんか!?「○○様お飲み物は?」

もんじゃ店に到着すると、とりあえず席に座りメニューの注文です。

最初は無難な鉄板焼きメニューをもんじゃの前につまみましょうということになり、キノコと貝のバター焼きを注文したのですが・・・。

「○○様は何を飲まれますか?」

え・・・?ちょっと待って、呼び方が「様付け」ってアリなんですか?ちょっかしこまり過ぎではないですか?︎と気になったもののまだ会ったばかりなので何も言えず・・・

注文していたバター焼きが届くと、彼が率先して焼いてくれることに。なんだけど、どうやら家ではほぼ料理をしたことがないくせに頑張ろうとしている。オマケに焼きながら必死に会話を続けようとしてくれるものだから、「○○様はお仕事は…」「あーっ!焦げてますよ!」「すみません、それで○○様は何の…」「ちょっとこちらもひっくり返してもらえますか!(わたしかいっ!)」となんとも落ち着かない会話。

そして、私が航空会社勤めというのを知っていた彼は「御社の飛行機にはいつも大変お世話になっております。」と私の会社を御社と呼び、「私は取引相手かっ!」と心の中でツッコミつつ、研究者の風貌で丁寧すぎる言葉使いと、目の前で焦げていく鉄板焼き。

焦げてしまった食材を口に運び、なんとも言えない苦味を感じながら、私からも彼のお仕事について質問してみました。

仕事の話長っ!意味わかんないんだけど!

すると今度は意気揚々と普段の一日の仕事の流れから、仕事の内容から、特許庁に入社するまでの過程や特許の取り方まで。延々話が止まらず、全く興味ない内容がエンドレスに続いていく。しかもよくわからない金属の話・・・つまんなさすぎるでしょ。

どうやら金属に関する特許の審査をするのが彼の仕事のようなんですが、金属にも色々なすみ分けがあるらしくその説明やら、自分が審査を下して特許を取った製品の話から、金属成分の話までとにかく長い!意味わかんない。

理系の大学を卒業した人って、大半の人が大学院まで行くイメージがありますが、彼も例にもれず院卒なのでみっちり6年間研究室にこもって研究をしてきたとのこと。その研究が活かされて、今の仕事に就けているようなので、根っからの理系人生を歩んでいるそうなんですが、理系の人って猪突猛進型と言うか、自分のフィールドの範囲の話になると本当止まらないんだなっていうことだけは分かりました。

この頃には既にバター焼きの次に頼んだ、アツアツのもんじゃ焼きを食べ終え鉄板が冷めきるほどの時間が経過していました。(もんじゃ焼きはお店の人に焼いていただいたので美味しかったです。)

他業界の専門用語を使いこなす!研究熱心な下調べがすごい!

先ほどチラッと話しましたが、私は航空会社勤務なんですね。それで予めそのことを知っていた彼は、おそらく今日の為に下調べしてきてくれたんでしょうね。何をかって、会話の中にちょいちょい航空用語が織り交ぜられてくるんです!

彼がお好み焼きをひっくり返して形が崩れてしまった時「すみません!バードストライクが起こってしまいました!」(バードストライクとは飛行機と鳥が衝突する事故のこと)

彼が焼いたもんじゃ焼きの焼き方がぐちゃぐちゃになり見た目が悪くなってしまった時「僕自身が胴体着陸してしまいました…」(胴体着陸とは飛行機が非常事態により胴体を直接滑走路に接着させて緊急着陸すること)などなど。

使い方が合っているのかいないのか、それすらよく分かりませんが、おそらく今日の為に航空用語を研究してきたことには違いない。こんなところにも理系の片鱗を感じさせる研究熱心な彼なのでした。(努力の無駄使いすぎるでしょ・・・)

最初で最後となった初デート

こうしてなんとかもんじゃ焼きデートを終えた私でしたが、終わってみて一番始めに思ったことは「ツッコミが多すぎて疲れた!」とにかくこの一言に尽きます。風貌も私生活も性格も研究者っぽいザ・理系男子。もう二回目は会いたくないなと思った理由には、

  1. お洒落に無頓着過ぎること
  2. TPOに話が合っていないと感じたこと
  3. 話の内容が専門的すぎてよくわからないこと
  4. アピールの方向がおかしな方向に行っていると思ったこと

などが挙げられます。

理系人生を歩んできている男性って、高校、大学、大学院、職場と男ばかりの環境で過ごすことが多いらしいんですね。大学なんかも理系の学部は女性の比率が1割未満とも聞きますし、そのまま理系ならではの専門職である研究者などになった日には女性と関わる機会が本当に少ない人生を送ることになるのだそうです。そうして女性経験がほぼ無いまま過ごしてきたため女性への接し方がよく分からず理系男子路線を突っ走ってしまう傾向もあるようです。

このような男性、きっと彼と同じようなフィールドで活躍されている女性、若しくはフィールドは違うけど同じくらい専門性を持って仕事をされているような女性なんていうのが釣り合うんじゃないかな〜なんて後々思わなくもない今日この頃です。